鈴木多美解説員と巡る『伊賀越道中双六』敵討ちの舞台③
〜伊賀上野を楽しむ〜


歴史好き必見度 
★★★
くまどりん
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このあたりは「鍵屋の辻史跡公園」となっており、敵討ちゆかりの石碑や資料館、飲食店などがあります。
公園内の記念碑です。「伊賀越復讎(讐の旧字)記念碑」とあります。
伊賀越復讐記念碑 伊賀越史料館

「伊賀上野の敵討ち」をもっと詳しく知りたい方は、「伊賀越資料館」をぜひ、訪れてみてください。
資料館には、登場人物たちの絵、又右衛門・数馬の起請文や、敵討ちの仕度を整えたという「萬屋」の調度品、写真資料、平成16年東京国立劇場上演の歌舞伎 『伊賀越』出演者のサインなどが展示されています。
資料館の奥庭には、「河合又五郎首洗の池」もあります。そういえば、「赤穂浪士の敵討ち」ゆかりの泉岳寺にも、”吉良上野介首洗いの池”がありますね。

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歴史を感じる伊賀上野情報

■忍者
伊賀といえば忍者の里。伊賀鉄道では忍者列車が運行されています。
運行区間は上野駅から伊賀神戸駅までとのこと、伊賀上野駅−西大手駅間は残念ながら区間外だったのですが、のどかな田園風景の中をワンマンカーで進むだけでも、旅情が誘われました。

■松尾芭蕉
伊賀は松尾芭蕉の生誕地でもあります。
伊賀上野の敵討ちを扱った浄瑠璃の作品『志賀敵討』(しがのかたきうち)は、松尾芭蕉が俳諧をこころざすまでの物語。 ただ、芭蕉は兄の敵討ちに間に合わず、無情を感じて武士を捨て、俳諧の旅に出る、という、やや荒唐無稽なお話です。

■伊賀上野城
鍵屋の辻から伊賀鉄道の線路を挟んで反対側には、上野公園があり、伊賀上野城がそびえたっています。 城代である藤堂氏は、荒木又右衛門の父・服部半左衛門の主君でした。

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いかがだったでしょうか。
ひっそりとしていた”鍵屋の辻”周辺。往時の街道のにぎわいこそありませんでしたが、敵討ちの記憶はその土地にしっかりと刻まれているようでした。 さまざまな歴史の舞台となった伊賀上野、ぜひ訪れてみてくださいね。

そして、イヤホンガイドと一緒に『伊賀越道中双六』、最後まで楽しくご覧ください!
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鈴木多美解説員と巡る『伊賀越道中双六』敵討ちの舞台@ 〜”鍵屋の辻”の現在〜
鈴木多美解説員と巡る『伊賀越道中双六』敵討ちの舞台② 〜敵討ちのおもかげ〜
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※この記事は、イヤホンガイド解説員・鈴木 多美の監修・資料提供のもと、イヤホンガイド営業部で作成いたしました。

参考資料:
・長田午狂「実説 伊賀の仇討」国立劇場芸能調査室編『伊賀越道中双六 上演資料集』2号(1967年3月発行)
・延広真治「「伊賀越道中双六」の成立」国立劇場文楽公演筋書(1998年5月発行)

鈴木多美解説員プロフィール

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伊賀上野へのアクセス

東京から新幹線で名古屋まで行き、関西本線を乗り継ぎ、伊賀上野駅へ。
伊賀上野駅からは伊賀鉄道に乗り、西大手駅で下車。

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