鈴木多美解説員と巡る『伊賀越道中双六』敵討ちの舞台①
〜"鍵屋の辻"の現在〜

歴史好き必見度 
★★★
くまどりん
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敵討ちの舞台”鍵屋の辻”は、現在の三重県伊賀市小田町にあります。 東京から4時間以上の道のりです。
無人駅の西大手駅を降りて徒歩7分、いよいよ敵討ちの舞台、”鍵屋の辻”に到着です。このあたりは史跡公園となっていて、記念碑が立っています。駅から”鍵屋の辻”まではすれ違う人もなく、商店もあまりありませんでした。とてものどかな場所です。
しかし、「辻」という名称からもわかるとおり、ここは街道の分かれ道。当時は「萬屋」「鍵屋」などの茶店が並んでいたそうです。伊勢参りに行く旅人や、奈良京都方面に向かう人々で賑わっていたことでしょう。

西大手駅 史跡鍵屋の辻の碑 石の道標

しかし、敵討ちの朝は、事前の敵討ちのある旨が住民たちに内内に伝えられていたため、ひっそりとしずまりかえっていたようです。
辻には、「ひだりならみち」「みぎいせみち」と書かれた石の道標が残っています。この道標は「文政13年」(1830年)に建てられたとあるので、『伊賀越』の成立当時(1783年)にはありませんでしたが、江戸時代の街道の面影を伝えていますね。

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では、この"鍵屋の辻"で、どのように敵討ちが行われたのでしょうか。ちょっと長くなりますので、次の記事をごらんください!
鈴木多美解説員と巡る『伊賀越道中双六』敵討ちの舞台② 〜敵討ちのおもかげ〜
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※この記事は、イヤホンガイド解説員・鈴木 多美の監修・資料提供のもと、イヤホンガイド営業部で作成いたしました。

参考資料:
・長田午狂「実説 伊賀の仇討」国立劇場芸能調査室編『伊賀越道中双六 上演資料集』2号(1967年3月発行)
・延広真治「「伊賀越道中双六」の成立」国立劇場文楽公演筋書(1998年5月発行)

鈴木多美解説員プロフィール

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伊賀上野へのアクセス

東京から新幹線で名古屋まで行き、関西本線を乗り継ぎ、伊賀上野駅へ。
伊賀上野駅からは伊賀鉄道に乗り、西大手駅で下車。

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