陰陽師(おんみょうじ) 安倍晴明(あべのせいめい)は1000年以上前に占いや妖怪退治によって、政権を陰から支えた人物で、夢枕獏作の小説や漫画・映画『陰陽師』でご存知の方も多いことでしょう。その人気作品から「滝夜叉姫」編がこのたび待望の歌舞伎化されます!
陰陽師 安倍保名(あべのやすな)はある時、信太(しのだ)の森(現在の大阪府和泉市)に棲む狐が狩りで追われたのを助け、その恩返しを受けます。晴明は保名を父、その狐を母として生まれたと言われています。このように狐にゆかりのある晴明が、白狐を式神(しきがみ。陰陽師が使う鬼神。物語では、平時には式札(しきふだ)と呼ばれる和紙札の状態にあるものが、陰陽師の術法によって使用されるとき、使役意図に適った能力を具える鳥獣や異形の者へと自在に変身する存在として描かれることが多い。)として使う様子が舞台でも見られます。
そこで、ここでは狐と稲荷信仰について考えてみます。
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